試みの交差点
更新日:2024年05月21日

古民家リノベスクールでつながる輪

ライター:
ibaraki-kasumigauura

【今回の取材地】

面積:156.60㎡
総人口:39,207人
人口密度:250人/㎢
隣接自治体:石岡市、土浦市など
(2023年12月1日時点)

新しい空き家の活用モデルを創出

茨城県かすみがうら市では、産官学が連携し、空き家となった古民家の新しい活用モデルの創出に取り組んでいる。

市が委嘱した地域力創造アドバイザー、地域活性化起業人、地域おこし協力隊を中心に
空き家の再生・活用に興味のある筑波大学の大学生をはじめとした参加者たちが市内外から集まり、いばらき古民家活用協議会の専門家を講師として、古民家リノベスクールが開催された。

プログラムは大きく、古民家の改修に関する座学と実習の2つに分かれている。

市内ではすでにいくつかの成功事例があり、空き家だった古民家が酒蔵・図書館などの単なる居住空間とは異なる用途で生まれ変わり、人が行きかう拠点や、ビジネス創出の空間として機能しており、実地でどのような用途で古民家が活用されているのか見学する。

しかしそういった活用を実現する前に古民家を改修しなければならない。そのため、建築的な観点からどのように改修すればいいのか専門家の講義を聴取。さらにDIYを実習することで、より具体的な改修するための知識や技術を得るためのプログラムとなっている。

本プロジェクトは、受け入れ側も参加者も、市内外の方々が交流している点が特徴。委嘱人材を積極的に受け入れ、客観的かつ専門性の高いプログラムを提供している。参加者の共通点は、古民家を活用して新しいビジネスの創出や娯楽を提供したいと考えている方々。建築やまちづくりなど、空間設計に興味を持つ学生も参加した。

古民家の活用は移住定住を目的とした居住施設としての利用に目が向くが、かすみがうら市は古民家を活用して様々な「関係人口」を創出し、居住施設以外の用途を模索している。

DIYで製作したテーブルと参加者の皆さん

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