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まちを拓く人
更新日:2024年05月23日

北海道浦幌町で、自分らしく働く若者たち

ライター:

【今回の取材地】

北海道/十勝
面積:729.6㎢
総人口:4160人
人口密度:5.7人/㎢
隣接自治体:池田町、本別町など

北海道十勝にある人口4,200人の浦幌町では、地域おこし協力隊の制度も活用してここ数年、20代人口が転入超過になり、起業も活発になる状況が続いている。徳島県から移住した、小松さんは協力隊を卒業すると町でゲストハウスなどのビジネスを行う企業リペリエンスを創業し、外から移住してきた若手の女性社員3人を雇用している。

リペリエンスに所属しながら、浦幌町の町議としても活躍する竹田さん、道東(北海道東部)の情報発信を行う企業でも活躍する工藤さんに話を聞いた。

町議などと兼業しながら、まちづくりに関わる従業員

〝つつうらうら〟を担当する日高出身の竹田風子さん(26)は、2023年の町議選で初当選し、議員になった。〝ハハハホステル〟をメインで担当する工藤安理沙さん(25)は、〝ドット道東〟の業務も行い、パラレルキャリアを歩んでいる。この働き方がとても現代的。

社名のリペリエンスは、「リアル・エキスペリエンス」の造語で、小松社長は、社員各々どういう働き方が幸せなのかを真剣に考え、副業も認めている。

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竹田さんが26歳で町議員になった理由

竹田さんが町議員に立候補しようと思ったきっかけは「町の暮らし、行政にはずっと興味がありました。同世代の議員と会話をしていて、何気ない質問をした時に、〝自分で町に聞けばいいじゃん?〟と言われて、そういう選択肢もあるんだな」と、気付いたからだそうである。

「政治って、そんなに遠くないんだなと。普段の暮らしのことだよな、よくしたいのなら、自分がなって変えていきたいなと考えてチャレンジすることにしました」「浦幌町には、70代を超えていても本当にパワフルなご年配もたくさんいらっしゃいます。あらゆる世代のみなさんが暮らしやすくなるよう頑張っています」と、笑顔で答えてくれた。

竹田風子さん:1997年、北海道日高町門別生まれ。釧路公立大学卒業後、会社員を経て、2022年5月に(株)リペリエンスに入社して浦幌町に移住。つつうらうらを担当し、求人・体験の紹介のほか、転職相談などを行っている。2023年4月の浦幌町議員選挙に立候補して初当選。

工藤さんが浦幌町で伸び伸び働ける理由

工藤さんは、リペリエンスの仕事、働き方にどんな魅力を感じているか聞いてみた。

「社員は3人ですが、一人ひとりが大きな事業を抱えているので、一人が休むと止まってしまいます。そのハードさはありますが、社長の存在が近いので、大きな決断が必要な時、相談しやすいですし、頼りがいもあります。新しいチャレンジを次々にするので、サバイバル感というか、ワクワク感がありますね」と、笑う表情に社長へのリスペクトを感じた。

「町の人たちは本当に優しくて、風土もあると思いますが、外から町に入って関係性を構築してきた先輩たちが積み上げて来たものがあるから、私たちも入りやすいのかな、というのは感じています。また、同世代が近くにたくさんいるのは生活のしやすさに直結していますね」という言葉は、他の方からも聞こえてきた。ここも浦幌町ならではの特徴だろう。

工藤安理沙さん:1998年、北海道釧路市生まれ。法政大学卒業後、金融機関での営業職などを経て、2021年4月に(株)リペリエンスに入社して浦幌町に移住。ハハハホステルを担当するほか、ドット道東でPR担当として、オウンドメディアやSNSなどを運用している。

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